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回り道の人生
今でこそ、若い人たちや管理職の皆さんの前で講演させて頂く機会も増えてきて、
人様からは「社長」と呼ばれたり、ときには「先生」と呼ばれたりしている小さな
会社の経営者ですが、
今まで私は、実に数多くの挫折や過ちを繰り返して来ました。
恥ずかしくてお話しできるようなことではありませんが、
特に若い時代は、本当にやることなすことが失敗と暴走と挫折の連続でした。
傲慢と焦りと無謀さでどんどん深みにはまって自ら掘る墓穴。
そして「こんなハズはない!」と、それらを否定するから又つまずく。
それらの繰り返し。
自暴自棄になって自分自身を貶めて行くだけでなく、揚げ句の果てが
ご多分に漏れず借金地獄です。
仕事も転々としました。離婚も経験しました。
そして、取り返しのつかないような事故も起こしてしまいました。
実に多くの挫折を繰り返し、失敗を重ねて来ました。
本当に、その度ごとに、回りの人たちがハラハラするような心配をおかけしたり、
友人・知人だけでなく、他人様にも多大なご迷惑をかけたりして来ました。
そして、家族にも悲しく辛い思いをさせてきました。
それらの失敗の原因は、その当時は全部他人のせいだと思っていましたが、
今にして思えば、実はすべて私自身の愚かさと無知の中にありました。
「オレはなんにも悪くない!周りが悪いからこうなってしまったんだ!」というような
被害者意識ばかりが先に立ち、未熟さからくる無謀や、根拠のない過信による
思い上がりだったのだと思います。
また、それにも増して、人生に対しての言いようのない不安や焦りやコンプレックス、これらが入り混じっての暴走だったと思います。
もし今、我が社の求人であの時代の私が面接に来たとしても、
間違いなく採用は致しませんし、採用以前の問題です。
それほどひどい大バカ者でした。
傲慢な私を、教え、諭してもらっている時でさえ、それを「屈辱」としか
受け止められなかった愚か者でした。
そのような恥ずかしくて愚かしい時代は、30才半ばまでも続きました。
その当時、自分では「暗黒の時代」と位置づけていましたが、
このネーミングからも、まじめに生きる姿勢は感じられませんよね。
まるで人ごとの様で、まったくもってお恥ずかしい次第です!
しかしながら、その様な失敗や挫折のたびに、何がいけなかったのか、
私のどこがダメなのかを、出会った何人もの素晴らしい先生方や諸先輩に諭され教えられ助けてもらって、ようやく今があります。
もしこれらの方々に出会っていなければ、ひょっとしたら私はもう今頃、
この世の中には存在していないかも知れません。
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一番近い遠回り
多くの人がこのような私を見捨てずに、コンコンと諭し、言い聞かせて下さったそのことを思うとき、本当に感謝してもしきれません。
沢山の大切なことを気づかせていただいたそれらの一つひとつが、私の生きた教科書であり、
肥やしであり、かけがえのない、あり得ない「宝物」となりました。
「もしもあの時、たまたま順風満帆に行ってしまっていたら・・・。」
「もしあの時、たまたま失敗や挫折をしていなかったら・・・。」
「もしもあの時、あの人と出会えていなければ・・・。」
その後の人生の中で、いつ、どこで、誰に、このような人生の大切なことを教えてもらえ、学ぶ機会があったというのでしょうか。
そのようなことを考えると、背筋が凍りつく思いです。
元々、世の中の常識やものごとの道理をわきまえていなかったのですから、
きっといつかどこかで、もっと取り返しのつかない重大事件を起こして
身を滅ぼしていたことでしょう。
本当に、回りの人に恵まれて生きてくることが出来ました。
近年、この様なお話をさせて頂くと、決まって他人様からは、
「全くその様には見えませんが、もしそれが本当なら、ずいぶん遠回りをされて
来られたのですね・・・・?」と言われるのですが、
私は「それらの回り道のお陰で、人生で一番の近道をさせて頂けました。」と、
申し上げています。
正直これはホンネです!
今振り返ってみると、
幾多の遠回りをして、これら数々の失敗や恥ずかしい思いを体験して来たことで、
本当に大切なものをそこから教えていただけたからこそ、
<生き方>と云えば生意気になるかも知れませんが、
人として生きる<考え方>や<生き方>を学ばせていただき、
人生の一番近道を歩んで、生かされている現在(いま)があるのだと、心の底から感謝をしています。
私にとって、よくぞあの「暗黒の時代」があったことだと今更ながら思います。
今となっては、
色々とお教え下さったその方々へのご恩返しが出来るハズもなく、
その時々にお教えいただいた「骨身に染みて私の血や肉となったお話しや出来事」などをお伝えしていくことで、少しでもお役に立てればと思っています。
そして、これをご覧下さっているあなた様に、なにか一つでも気付きのヒントや
心の癒しになれば幸いと存じます。
もしよろしければ、ご感想やご意見などもお寄せ下さい。
どうか、よろしくお願い致します。
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