お金の借り方・お金の貸し方

お金の借り方・お金の貸し方

先ずは「お金の借り方」からお話しします。

これも「お金について」でお話しした恩人から教えていただいた内容です。

借金地獄で喘いでいた私を何度か助けて下さったその方の会社を訪問したとき、事務員さんが入れたお茶をすすりながら、その社長がボソッと仰いました。

 

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「君は今、借金で首が回らなくて大変な思いをしているよなぁ~。でもなぁ、こうして助けて貰っていることを<卑下>したらアカンで!」と、言われました。

「すごく恥ずかしいですよ、、、、。」
自分のバカさ加減の結果が、人から助けて貰わないとやって行けなくなっているのですから、卑下するなって言われても・・・。

「よう覚えておきや! 人間は時として、深いドツボにはまって人様の力を借りないと這い上がれない程の失敗をするときがある。その時には堂々と助けて貰えばエエんや。こうして助けて貰うことが恥ずかしいことではなくて、<助けて貰ったことを忘れてしまう>ことが人間として本当に恥ずかしいことなんや!!だから、恩着せがましく言っているのではなくて、忘れたらアカンのやで!」

ボソッと言われたこの言葉には、いくつもの「気付き」が含まれていました。
もちろん、「恩を忘れたらダメだ!」ということ以外にも、「二度とこのように助けてもらわなければならないことはするまい!」と決心をしてその後を生きていくことが、助けて下さった方に対してご恩返しすることになることや、助けてもらっている者に対しても配慮して、励ますことで、今後頑張る力を与えることになる優しさなどを、学ばせてもらえました。

人間としての、本当の「恥」の意味を考えるキッカケになりました。

「この言葉は心に刻み込んでおこう!一生忘れてはいけない・・・!!」と、
バカな頭にしっかりインプットしました。
若造の私には、またひとつ大きな学びになりました。

(その後に、私にヘルプを求めてきた人には、この恩人のお話しをして、同じ内容をお話しさせて頂いています。)

「それからなぁ、金を借りる時は、ほとんどの人間は本当に必要な金額よりも多い目に言ってきよる! もし、30万円必要だったとしたら、『40万円貸してもらえませんか?』ってね。そこで40万円を貸してやっても、その差の10万円はペタペタと何に使ったのか分からん使い方をして、また借金が膨らんでいく。
日頃切り詰めた生活をしてるから、少しは余裕が欲しいのやろうとは思うけど・・・。こんな金の借り方をしている間は、借金は膨らむ一方で絶対そこからは抜け出されへんのや!」

「ドキッ!」としました。まるで私の心を見透かされている様でした。

その言葉にも強烈な衝撃を受け、「はい、分かりました!」と素直にうなずきました。

「それからなぁ。」とその恩人の言葉は続きます。
「借金する時には、借金の仕方というものがあるんや!」

「借金の仕方ですか?」

「そうや、借金の仕方や! 人様の大事なお金を貸してもらうのやから、自分が素っ裸になってお願いせんとアカンのや!」

「素っ裸?」

「アホ!ここで服を脱いでどうすんねん。(笑)」
「私が言っている裸というのはな、・なんのためにその金が必要なのか・なんでこの様な状況に至ったのか・なんでその金額なのかということを、キチンと筋道立てて包み隠さずに話をすることや。
そしてその金額は、例えば100万円必要やったとすると、『今の自分の預金や手持ちを合わせても60万円、集金が三日後に10万円、合計で70万円あるけれど、どうしても期日までにあと30万円足りないので貸してもらえませんか?』というように、丸裸になっても足りない分をお願いするものや。」

「でも、道理が解っていないほとんどの人間は、このケースの場合、『100万円貸してくれませんか?』と言うて来よる。時には先ほどの例のように、ヌケヌケと『120万円貸して欲しい』という奴もおる。自分の手元には70万あるのにやで!!」
「人に借金を頼む時に、自分のお金は温存しておいて、出来るだけ相手に借りようなんて、そんな厚かましいことはすぐに分かるから、そういう失礼な奴には絶対に貸さない!」

「成る程~!!」

「また逆に気を遣って、自分の手持ちの資金を膨らまして、少ない目の金額を無心する奴もおる。本当は30万円必要なのに10万円だけ足りないので・・・というように。これではまたどこかで借り入れを起こすことになり、折角用立ててやっているのにそれが役に立たなくなり、結局人の厚意を無にしてしまうことになる。裸のままを正直に話すべきだ!」

「成る程~!成る程~!!」

「それと、借金したら必ず返済しないといけないよな?」

「当然です。」

「でも、期日が来てもどうしても返済出来ないときがある。その時、君ならどうする?」

「正直に、誤ります!」

「それは当然のことだが、それだけでは不十分だ!」

「では、どうすべきなのですか?」

「何が何でもその金額をかき集めてきて、『一旦お返ししますが、これこれこういう事情でどうしても無理なので、すみませんがもう一度お貸し下さい!』と頭を下げて、一旦返したお金を再度あらためて貸してもらえる様にお願いするのだよ。」

「こうすることで、とりあえずは返済の約束は守ったことになる。自分も若い頃借金をして来たが、私の経験ではこの様なケースで再度の借金を断られたことはなかったよ(笑)。」
「一番良くないのは、期日が過ぎても電話の一本もしてこない奴だ。当然、それで縁切りだ!」

「成る程~!成る程~!!成る程!!!」
 
 
「お金を借りる場合には<お金の借り方>というものがある。」
この恩人の一言一言が、私の未熟な金銭感覚のその後を育てて行って下さったのです。
 
 

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お金の貸し方について

人にお金を貸す場合は、よく「上げたつもりで貸してあげなさい。」と言われますが、正直のところ、なかなかその様な太っ腹な気持ちや余裕は持てないものです。

これも上記の恩人に、お金を貸す場合でも「お金の貸し方」というものがあるということを学ばせていただきました。

その内容は、「君が将来、親しい友人から10万円貸して欲しいと無心されたとしよう。でも君は7万円しか手持ちがなかった。でもどうしても10万円が必要で、しかも他に頼める人はいないとのこと。さあ、君ならどうする?」

「う~~ん!そうですね、そうしたら多分私が友達に3万円借りて、10万円にしてその親しい人に貸してあげると思います。」

「はっはっは!君は実に理想的なダメ回答をしてくれたね(笑)。」

「えぇ~!ダメなのですか?10万円にして友人を助けてあげたいと思ったのに・・・。」

「自分には7万円の力しか無いのに、借金までして貸してあげるというのは、単なる「良いカッコし~」だ。人を助けてあげる(お金を貸すことも含めて)ということは、100%自分の力の中でしてあげるものだ。

もし、仮にその3万円の借金を君が私に言って来たとしても、そのような事情だったら絶対に貸さないね。その友達に対しての君の見栄のために、何で私が貸してやらないといけないんだ?」
「文字通り命掛けで助けてあげる時以外は、自分の力量以上に人助けをするものではない。」
「やさしさ=強さだ! 冷たいように聞こえるかも知れないが、強さの裏付けがないと<共倒れ>してしまう!」
「見てくれだけの軟弱なやさしさは、単なるエエカッコしぃのアカンタレや!」
「人を助けてあげたいと思ったら、本当の意味で強くなることや! 強さの裏付けがあってこそ、本当のやさしさになる!それでこそ、本当に人を助けてあげられるんだ!」

そうして、最後に言われました。
「助けてあげようと思ったときには、途中でその人の手を離すな! トコトン大丈夫だと思える最後の最後まで気を緩めずに、その人を全力で助けてあげることだ。途中で止めてしまうくらいなら、最初から手を貸さないことだ! 相手の人にも失礼だ!」
「中途半端に人助けはするな !!」

この「お金の貸し方」を教えてもらったことで、人助けをする時でも、こんなに厳しく考えないといけないものなのだと改めて感じました。

人を助けてあげるときの助け方や、やさしさの本質、自分の生き方・人との接し方までも学ばせてもらいました。
 
 
今更ながら、私を助けて下さった多くの方々は、この様な思いをもって関わって下さったのかと思うと、言い尽くせぬ感謝の気持ちでいっぱいです。
 
 
 
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