そもそも仕事とは

そもそも仕事とは

ここで一度、「仕事」とは何なのかということを考えて見たいと思います。

何のために仕事をしているのか?

「そりゃ、食べていくためさ!」
「お金を稼ぐためには、仕事をしないといけないだろう?」
「お金がなければ、家賃も払えないし、子どもを学校にも行かせられないしね。」

お金に対しての怨嗟の声が、いっぱい聞こえてきそうです(笑)。

お金がないと生活出来ない!その通りですね。

お金を稼ぐために、一生懸命に汗を流して働く。素敵なことだと思います。
が、しかしね、本当にそれだけのために働いているのでしょうか?

私も若い時代には、幼い子どもにも十分な食事を与えてやれなくて、ひもじい思いをさせました。
私はその当時、ずっとセールス畑を歩んで個人経営をしていましたので、売れた時は良いのですが、売れないときはさっぱり収入はありません。
親子四人、目玉焼きを四分の一ずつのおかずならまだ良い方でした。

「今夜の食事代はどうしょう・・・・。」
「せめて子ども達にだけは、目玉焼きを一つずつ食べさせてやりたい!!」

これは私の切実な仕事の動機でした。そのような思いを胸に、来る日も来る日もセールスに明け暮れました。
そこで、ある大手のお客様にポイントを当てて、「このお客様がもし契約して下さったら、卵焼きを一つずつ食べさせてやろう・・・!」と願を掛けました。
 
 

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そのお客様に必死で通い続けました。
そしてとうとう26回目に訪問した時に、「熱心に通ってくれるから、一つだけ契約してあげるわ!」と言ってもらえました。

私は思わず、「えぇっ!ホンマですか?」と言ってしまいました。
本来ならば「ありがとうございます。」というべき所を、なんと失礼なセールスマンなのでしょうか(笑)。

うれしくてうれしくて、信じられない思いで丁重にお礼を申し上げてその場を後にしました。
しかしその帰り道、車のバックミラーに映るその会社を見たとき、涙が溢れて止まりませんでした。
「やっとこれで、子ども達に目玉焼きを一つずつ食べさせてやれる!」

しかしこの営業体験が、その後の私のセールス活動に大きく影響を与えてくれ、それ迄とは違う営業手法を開眼させました。
これはまた「営業」のカテゴリーで詳しくお話しをする予定ですが、ちなみにそのお客様は、何年か後には我が社でのトップスリーに入るほどの契約をして下さることになります。
 
 

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ファンが儲けさせてくれる

このように、働くことの動機としては食べるために働くことは、決して恥ずべきことではありません。
しかし、ある人からこのようなことを教えられました。

「あなたは、自分が儲けたいから売っているのでしょう。そこにはお客様のことは登場しませんね。お客様を自分の金儲けの道具にしていては、いずれ痛い目にあいますよ!」

また、別の機会に、「あなたのビジネスはお客様のお役に立つためにあるのではないのですか?お客様に喜んでいただけた結果として、後から利益が付いてくるのですよ。」

「『売りたい、売りたい!』と思っている間は売れません。売ってはダメです。しかし売れなければいけません。」

何か禅問答のようで、その真意はまだその当時の私には理解出来ませんでした。

しかしながら、それ以降、紆余曲折はありましたが、半世紀近く経営をさせて頂いて、「仕事」について色々と考えさせられることが増えました。

今ではこの教えていただいた言葉の意味がよく解ります(笑)。
もし、あなたが業績が上がらずに悩んでおられるとしたら、まずは自分が「お客様」をよく見ているか振り返ってみて下さい。そして、観察して下さい。

1. もし私がこの人だったら、どういう内容だったら興味を示すだろうか?
2. もし私がこの人の立場だったら、自分の販売しようとしている商品の
  どのような機能が役に立ちそうか?
3. その人が、現在困っている問題を解決してあげられそうか?

そうです。私の若いときの営業は、自分が売りたい契約したいの思いばかりでした。
そのことに気付かされました。

主体はお客様です。あなたではありません。
いくら良いものであっても、そのお客様にとってメリットがなければ、安くても買おうとは思われないものです。

これはあなたがお客様の立場の時に、いつも体験していることのハズです。
なのに、いざ売り手の立場になった途端に、何故「売ろう、売ろう!」とされるのでしょうか?
すべては、「お客様本位」に考えるべきです。

そして、こんな言葉も教えていただいたことがあります。
「人間関係のないところには、ものは流れませんよ!」とも。

人間社会ですから、やはり何と言っても「人間関係」だと思います。

私が26回足を運んで契約出来た時も、その時は理解していませんでしたが、たびたびお会いすることによって自然と人間関係が出来て、私を観察されていて「コイツだったら信用できるかな?」と思って下さったからではないかと思っています。

若い時代に、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる的な営業をしていましたが、
これらの真髄を知った今となっては、何と勿体ないエネルギーを使っていたのだろうと思います。

まずは、あなたが<お客様になって欲しい人との人間関係>を築いて下さい。
ものが売れるのはそれからのことです。
きっとあなたも、どこの誰とも分からない初対面の人からは先ず買わないでしょう・・・(笑)。

読んで字の如く「仕事」とはお客様に「仕える事」なのです。一所懸命に、お客様に喜んでいただくことを実行していくのです。
「働く(はたらく)」と言う言葉は、傍(はた)を楽(らく)にするという意味もあるのですと教えて頂いたことがあります。

お客様のお役に立つために、あなたの仕事があり、結果としてあなたに利益をもたらすのです。

そうです。あなたのお給料は、「お客様から頂いている」のです。

この考え方も、弊社の基本的な考え方にしています。

もうひとつ、教えていただいた大切なお話しを致しましょう。

「<儲ける>という漢字をご覧なさい。よく見ると、信+者と書かれていますね。
これは、自分が他人様から信じてもらえる者にならないと<儲けることは出来ません>し、
自分を信じて下さる信者さん(つまりはファン)が<儲けさせて下さる>のですよ。」と。

如何でしょうか。これら仕事についての真髄をいつもわきまえていれば、
上手くいかない訳がありません。

そうすれば、自から道は拓けると確信して下さい。

あなたの成功を心からお祈りします。
 
 
 
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