仕事を辞めたくなったら
弊社では、正社員の採用が決まると入社説明を行い、その後必ず私との個人面談をします。
その時には、我が社の経営理念とか新人研修のスケジュールやそれらの概要を
お話ししますが、ここまではどの中小零細企業も似たり寄ったりだと思います。
ただ違うのは、「退職についての話」をするのです。
「退職についての話」とは、解雇とか退職時の手続きとか退職金の話とかではありません。
「退職の勧め」の話です。
これは新しく入社して来た人への先制パンチのようなものかも知れません(笑)。
採用されて、入社早々に社長から、「退職の勧め」の話を聞かされたら、
新人さんはやはり「ドキッ!」としますよね。
しかし、学校を卒業してから7回も職場を転々として、
無茶苦茶な人生を過ごしてきた私の若い時代を振り返って、
無駄な時間を使わせたくないからなのです。
では、どのような「退職の勧め」の内容か、お話ししていきます。
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私:「このような時には、あなたは絶対にうちの会社を辞めなければなりません!」
新人さん:「はぁ~?」
この段階では、新人さんは、入社説明の時に聞いた「無断欠勤の話かな?
それとも、重大な過失の話かな?それとも・・・・???」
私:「それは3つのケースがあります。」
新人さん:「はい。」
私:「その1、我が社で働いていても、あなたが命をかけても良いくらい
死ぬほどやりたい一生の仕事が見つかった時!」
私:「その2、この会社で、誰からも何からも学ぶことが無くなってしまって、
もうこれ以上ここにいても自分が成長できないと感じた時!」
私:「その3、この会社にいることで、自分の人間性がすり切れて、
このまま在籍し続けると悪人になってしまうと感じた時!」
私:「分かりましたね!?
この3つのどれかに該当することがあれば、あなたは辞めなければなりません。
そしてその時には、どうぞ遠慮なく私に言いに来て下さい。
但し、この3つ以外で決して辞めようと思ってはいけません。」
新人さん:「はぁ~、でも何故ですか?」
これを今読んで下さっているあなたは、どうお感じになりましたか?
私もそうでしたが、転職したいと思う時って大抵が<イヤになった時>です。
その仕事がイヤになる時の理由は実にたくさんありますが、そのほとんどが
「イヤなことから逃げたい!逃げた~い!!」という一心です。
イヤなことをガマンしたくな~い!!
その自分が逃げたいという気持ちを悟られないように、
探してでも他の理由をこじつけているケースがほとんどです。
自分がイヤになった理由と向き合おうとしないで、その原因を掘り下げようとしないで、
ただ<イヤなこと>から逃げたいだけなのです。
多くの場合、そのイヤなことから逃げて転職したとしても、
また違った<イヤなこと>が発生してきます。
(でも、本当はその別の<イヤなこと>の本質(根っこの部分)は同じものなのですが、そこに気付くまでは時間がかかるのかも知れません。)
でも、あえて私は申し上げたい。
「イヤなことから逃げるな!!」 と。
会社の規模にかかわらず、経営者というものは社員の人生を預かっています。
そして、自分が生きて来た経験から、
<イヤなこと>から逃げまわっている人間は、決して成功者にはなれないことを知っています。
若いときの私のように・・・(笑)。
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イヤなことから逃げない!
私は、30才前にある大きな過失事故を起し、ニッチもサッチも行かなくなった時がありました。
この事故の件に関しては、他の記事にも少し触れてますが、
これは、私の今に至る人生の中でも特筆すべき出来事でした。
その時にはそこから逃げられる状況ではなくて、
そのために、イヤも応もなく目の前の困難から「逃げ出さない決心」をせざるを得ませんでした。
決して、自発的な自分の意志からではなくて、やむを得ずというのが正しいと思いますが、
それがキッカケとなって<イヤなこと>から逃げない人生が始まったのです。
しかしながら、そのようなどうしようもない私にとっては、後から振り返ると、
このことはとてもラッキーだった出来事でした。
もし、その事故がなかったらいまだに逃げ回っている生き方をしているかも知れません。
しかしながら、逃げない決断をしたその後は、
格好良く手のひらを返したかのようにスパッとそのような生き方に変えられたのか?というと、
実はそうではありませんでした(笑)。
正直に告白しますと、何回も<イヤなこと>から逃げたことがあります。
でも、<イヤなことから逃げない>という信念は持ち続けていましたから、
「ああ、また逃げてしまった!自分と約束したはずなのに・・・・。」と
その度ごとに落ち込み、自己嫌悪におちいりました。
「アカン、アカン!!このままやったら俺は本当にダメになってしまうわ!」
そうして気を取り直し、再び三度勇気を持って、逃げないで、
その後の難関に正面切ってぶち当たって行きました。
でも、ふぅっと気が付くと、また逃げだそうとしている自分がいました。
「また、やってしまった!!」
「アカン、アカン!!このままやったら俺はダメになってしまう!」
「また、どうしようもない俺にもどってしまう!!」と思い直し、
逃げ出そうとする自分を押さえつけるようにして、そのシンドさに対応して行きました。
でもまた、「逃げる気持ち」がムクムクと湧いてきます。
まさに、行きつ戻りつ、行きつ戻りつ、の繰り返しでした。
でもいつの頃からか、ふっと気が付くと、
まったく<イヤなことから逃げない自分>になっていたことに気がついたのです。
自分にこれを発見した時は、ほんとうにうれしかったですね!
「やっと、人並みになれた~!」という感じがしました。(笑)
急には人間って生まれ変わることは出来ないけれど、
意識をもって、
なりたい自分を思いえがいて、
願い続けて、
それにこだわって生きていく
こうすれば必ず生まれ変わることが出来る、という体験をしました。
こんな私でも出来たのですから、必ず、あなたにも出来ます!!
<イヤなことから逃げない人生>を決断しさえしたら・・・・。
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